空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

果糖について勉強したこと

先日今年のジャムは果糖(フルクトース)で作ると書きました。
私がよく利用するお菓子材料ショップのオススメコメントを読むと砂糖(ショ糖)を果糖に変えた場合のメリットしか書いていないので、本当にそれだけなのだろうか?と思って少し勉強してみました。

糖代謝って専門じゃないし、、通り一遍のことしか知りませんでしたので色々勉強になりましたよ!



というわけで極めて簡単に整理しておきましょう。


メリット
・甘味がショ糖の1.5倍に感じられる(ただし冷却時)
・なので、冷たい食材で摂取する場合は量を減らすことが出来る
・腸管からの吸収はATP非依存的の拡散方式なので遅い→肝臓での代謝経路に入るまでに時間がかかる(同量のショ糖由来のグルコースブドウ糖)と比較すると約半分の速度←うろ覚えw)ため血糖値がゆっくり上昇する
     って、ちまたでは言われているようですが、調べていくとちょっと怪しいデータでした。
・代謝にインスリンをほとんど必要としないため、糖尿病のヒトでもエネルギー源として利用できる←これも鵜呑みはできないデータ。条件による。
・筋肉でグリコーゲンとして蓄積されやすく運動時のエネルギーとして効率がよい
・代謝にカルシウムを必要としないので乳糖が蓄積されず筋肉が疲労しにくい(「ので」の前後共に理解があやふやw)
・デキストランを作らないので虫歯になりにくい(あやふやw)



デメリット
・腸管からの吸収は遅いが、肝臓での代謝はグルコースより早い→つまり、吸収は遅いけどその後が早いと言うことで結果あまり変わらないのでは?というのが実感です
・肝臓での代謝時に中性脂肪を作るので、大量に摂取すると高脂血症になる
・大量に摂取すると代謝過程で致死量の乳酸を産生してしまう(理解あやふやです)
・肝臓でグリコーゲンとして一度貯蔵されてから、それをエネルギーとして使うため、途中でATP(エネルギー)を作りながら代謝されるブドウ糖とは異なり貯蔵されるまではエネルギーを消費する一方。そのため低血糖症を起こしている糖尿病患者さんに果糖のみを投与するとさらなる低血糖状態を引き起こして危険。




結論
甘味が強いため同程度の甘味を求める場合は量を減らせるし、摂取量を減らすことで甘味に対する満足度を損なうことなく高血糖を回避できるというメリットは確かにあるが、血糖値が上がりにくいという表面情報のみを信じて摂取量を増やすと結構危険ということが分かりました。
そりゃそうですよね、そんな都合良い糖なんてないよね。
しかも、太るのか。。。。。運動しているヒト向けの糖って感じです。


果糖は細胞への浸透がよいらしく、ジャムだけでなくシロップ作りにも推奨されていますが(短時間でエキスがたくさん出るらしい)、シロップだとジャムとは違って薄めてとはいえ一気に沢山飲んでしまいそうですね。
特性を考えるとそれはちょっと、、、って気もします。。。
とはいえ、大量摂取の「大量」が一体どの程度なのか調べた限りではよく分からなかったので、普通の人はビビることは無いのかもしれません。


私は、、、、果糖桃ジャムと果糖梅ジャムを作って食べたら運動しますです 笑。



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色々調べている時にふと思ったこと。

知る人ぞ知る奇書「家畜人ヤプー」では、地球を支配している白色人種の主食はフルーツです。
美しい姿を誇る彼らですが、実際問題かなりの成人病予備軍がいたんでは?と。。。。。(なんだこのオチはw)