空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

映画 [コクリコ坂から]

ゲド戦記に失望して(あれはひどかった)吾朗が監督したものは観るもんかぃ、と思っていました。
それでもやはり観に行こうと思ったのは、NHKの特番を観て考えを変えたからです。といっても晩ご飯作りながらの流し見だったので、あまりきちんと把握していませんけど。
ゲド戦記以降の数年間、吾朗は企画を出してはボツにされ、ということを繰り返していたと。それで掴んだこの企画だったと。
それを聞いたときに、「そうだ、人は成長するんだよ。。。」と思ったのです。そして、自分のこの数年間とも重ね合わせて見たときに、以前の失敗や未熟さで評価がいつまでも固定されたままなんて自分だって嫌だ!と思いました。

思えば吾朗がゲド戦記で往年のアーシュラ=グウィンファンやジブリファンを激怒(激怒していた人ばかりではないけど^^;)させていた頃、私もかなりダメな研究者でした。科研費だって全然取ることが出来なかった。でも、少しずつ自分の研究を洗練させていき、自分の力もつけて、しかし背伸びをし過ぎず身の丈にあった研究が出来るようになった頃、国の研究費が取れたのです。
私はもちろんまだまだだけど、でもてんで使い物にならなかった頃のままで評価されていたら嫌だもん、だから自分も吾朗を決めつけてはいけない、見るべし、と思ったのでした。



前半は、正直退屈でした。
でもゲド戦記みたいな意気込みだけあって内容が全然ダメで違和感ありあり、というのとは異なり、リラックスして観ることができたので、吾朗は無駄に無理をしなくなったのだな、と思いました。内容が退屈だったのは私の趣味ではないというのが大きいですから。

しかしですね、後半結構心を揺さぶられまして、別にどーってことない内容なのですが、泣いてしまいました(*´∀`*)テレッ
私、ハッピーエンドが好きなものでね。現実は厳しいんですもの。虚構の世界くらいハッピーエンドで溢れていて欲しいじゃない。
だから、そんなどうにもならない障害があるんじゃ二人は絶対結ばれ無いんじゃん!ってなったのが色んな事情が重なって事実が誤認されていたことがわかり、、というベタな展開でも、「うんうん、よかったねぇ」と胸がいっぱいになる私は世間の荒波にさらされてすっかり荒んでしまったおばさんです 笑。



でもこれ、全然子供向けじゃないですね。
むしろ大人っぽい内容です。もっと大人に向けてアピールした方がいいんじゃないですか?高校生くらいからじゃないとわからんのじゃない??
夏休みでジブリと言うこともあって、映画館は子供を連れたお母さんでほぼ満席でしたが、中盤以降にあちらこちらから聞こえるすすり泣きは多分ほとんどお母さんw 私の両隣、前後も子連れ母でしたが、お母さんが泣いている横で子供はポップコーン食ってましたよw


まぁ、少女漫画チックですが、意外におすすめです。
主人公の少女の声は長澤まさみがやっているのですが、少女のキャラと合わないと思ったり、まあいいかと思ったりで少し微妙でした。そううのもあって最初入り込めなかったのかも。少年の方は岡田准一くんですが、いい男は声もハンサムなんですね!


画ですが、背景、建物、風景は良いですが、人物はまだまだですねぇ。ゲド戦記よりはだいぶ良いですが、命が宿っていない感じが所々にあって、風景は3Dに見えるのに人物は2Dに見えたり。動きが不自然な箇所も多いです。歩くときの重心の移動などは性別、年齢、体型によってもかなり違うと思うのですが。
顔も、主人公やそのクラスメートの女の子はまぁまぁですが、中年以降の女性が全然ダメ〜。


まぁ、私もまだまだ努力するのでお前も頑張れよ!と。次も観るからよ、と。
偉そうで済みません^^;←宮崎吾朗氏に謝っております。