空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

映画  「アウトレイジ」

5日の水曜日にテレビでやってたんだっけ?それを見ました。

以前インタビューか何かでたけしがアウトレイジについて「今は泣かせよう泣かせようとする映画ばっかでツマンナイからそういうのじゃない作品が作りたかった」というようなことを話していて、それを読むか聞くかして以来テレビドラマを見ても映画を観てもずっと頭から離れなかったので、どんなものだろうかと観てみました(ちなみに私も難病のヒロインとか恋人が死んじゃうとか、すぐにそういう流れになるのは安易すぎて嫌いなんですよ)。

ただ個人的にはヤクザものや暴力的すぎるものは苦手です。殴り合いはともかく、刃物を使うシーンは私が日頃医療器具(メスとかハサミ)を使っているので、生きている皮膚や肉の切れる感じがリアルにイメージ出来過ぎるのがちょっとしんどい。眉間にシワが寄ってしまいます。

そんなシーンが多い映画。
観ながら「世界のキタノはこれで何を表現したかったのかな−」とずっと考えていましたが、良く分かりませんでした 笑。
でも、出演している俳優さん達は案外こういった作品に出るのを喜んでいるのではないかと感じました。それは、世界のキタノだからではなくて、こんな風にいわゆる堅気の世界とは全く異なるルールで動いている世界の住人として、裏切りと仁義と暴力が支配している世界の住人として、むちゃくちゃに暴れたいという欲求が「男」の中には多かれ少なかれ備わっているんじゃないか?って思ったからです。
だから、俳優さん達はなんだかちょっと嬉しく楽しそうと見えたのでした。


缶コーヒーのCMに「男はバカで、どうしようもなくて、でも最高だ」みたいなのがありますよね。私はあのCM死ぬほど嫌いなんですが 笑。だってあれ観たら「女はその缶コーヒー飲んだらいかんか?」って思うし、「ふーん、じゃあそんなバカで子供っぽい男なんか要らん」って思いますもん。
少なくともアウトレイジはあのCMで演出しようとしてる男の世界より断然良かった、、、というか、「まぁ、男には男のどうしようもない世界があるのかもねー理解できんけど」みたいなことがすとんと来た感じでした。

話としては、最初はさっぱり面白くも何ともなかったですが、最後の方でいがいと興味をそそられまして、アウトレイジビヨンド、ちょっと観たいかなと 笑。
どう決着するのか知りたいですね。全く共感もしないし、好きとも思えないし、ああいう世界の人達とちょっとでも関わり合いになりたいとも思わないけど、もう一回くらい観ても良いかも、続編が気になるかも、と思わせるのだからやっぱり「世界のキタノ」なのかなぁ。

俳優さんはみんな良かったですが、インテリヤクザの加瀬君、SPECの瀬文よりいいかも。椎名桔平は殺されちゃったから、ビヨンドには出ないのよね〜。残念。
小日向さんの言動に更に裏があるのかどうなのかが興味あります。山王会会長にのし上がった三浦友和。会長になった途端に白いジャージで大股開いて寛いでいたのはきっとスーツが嫌だったんだねwww
嫌いなことを押しつけられることから逃れるためには自分が偉くなるしかないのはどこの世界も一緒ですよね〜。