空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

酢タップ2014

2014年1月28日
にーやんが12歳で亡くなりました。
その同じ日に、理研CDBからSTAP細胞が発表されました。

私にとっては、突然の愛猫の死の方が圧倒的な悲しみと衝撃であり、ニュースどころではありませんでした。
その後数日間にわたりワイドショーなどで流れ続けた膨大な映像も、実はリアルタイムではほとんど目にしませんでした。
知人や両親も、同じリケジョの話題を私に振りたかったのかもしれませんが、それどころではなく悲嘆に暮れている状況に遠慮してそんな話をすることもありませんでした。




時間がたってからこの数日間のことを振り返るにつけて、私はにーやんが身を挺して私を救ったのではないか?という思いに何度もとらわれました。


おそらく、何も無い日常の中で私がこのニュースを知ったならば、賞賛と嫉妬、これまでに感じたことのない異様な違和感に精神を激しく揺さぶられ、平常状態ではいられなかっただろうと思うからです。



違和感
彼女を初めて見た時の印象はまさに違和感でした。
「キモチワルイ」といった感覚もありました。見てはいけないものを見ているような、何とも言えない感情が胸に溜まりました。

FBなどでは知っている偉い先生達が次々に賞賛の投稿をしている中で、研究者としてたいした実績もない私が違和感を呈することは、、、、、妬みと取られるだろうことが容易に想像でき、自分の感覚を信じて反論することは、私には出来ませんでした。


しかし、その後の多くの疑義。
私は自分の直感に安堵しつつも、この問題の底の見えない気持ち悪さと猛烈な憤りで、何日も眠れない夜を過ごしました。
問題に関与している人達が、そう遠くない関係であったことも感情を揺さぶられた一因かもしれません。


時間が過ぎて、問題がどんどんと大きくなっていっても当人もCDBも毅然とした態度を示すことはなく、私と同様に疑義が出る前から疑問を呈していた知人の先生と定期的に話し合うも、二人とも日本のサイエンスの現状に怒りと絶望しかなく、、、暗澹たる気持ちで、でも自分たちはちゃんとした研究をやろうと別れたものでした。。。。。。









さて、本日大晦日。
掃除と簡単なお節を作った後は早めの入浴が習慣です。
クリスマスに山口県在住の親友が庭で採れた柚子をたくさん送ってくれたので、湯船に2つ放り込みました。

文庫本を読みながら湯に浸かり、柚子の香りを楽しんでいましたが、ふと足を伸ばした拍子に1つの柚子を潰してしまったのでした。
しばらくすると全身にピリピリとした鋭い痛みが。
なんだろう??と思いながら読書を続けていましたが、痛みは強くなるばかり。

そうです。
潰した時出た柚子の果汁が体中の目に見えないような小さな傷にしみていたのです。
潰したと言っても果皮に一筋割れ目が出来ただけで、それほど多くの果汁が出たとは思えないのですが、野生の柚子は酸味が強いのかな、、、、とぼんやり考えているうちに、またSTAP細胞に思いを馳せました。

弱酸性の液に細胞を浸けると出来るとされたSTAP細胞


もしも本当ならば、今、弱酸性の湯に浸かり、ピリピリと刺激を受けている私の細胞は局所で初期化するのでしょうか。。。。


そんなに簡単なわけ無いじゃないか。。。。。。。。。
翻弄された一年でした。
2chの掲示板を読む習慣が出来てしまいました。
ニコ動もたくさん見ました。

合掌