空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

もう研究者じゃないのか

なぜか5年前の履歴書がある。写真も貼って、阪大に移って1年経っていないのにどこに出そうと思っていたのだろう?
何かいい公募があったのかな?

5年前の私の顔はきりりと引き締まってきれいだった。
今日たまたま新しく証明写真を撮影したので比べてみた。
今は、醜くなったわけではないが、穏やかな柔らかい印象の顔だ。

加齢で顔全体が重力の影響を受けているだけなのかも知れないが、2枚の写真を交互に見ていたら、こみ上げるものがあり泣いてしまった。

もう研究者の顔じゃないのかな、、、と思ってしまった。

研究を一度辞めたときも、今また研究に戻りたくて、右往左往していても、これまで仕事のことで涙が出ることなど無かったのに。

全ての間違いは、3年前に生殖の研究を捨てたことにあると思った。
でもあの時、どこも行き場が無くて、生殖の研究を、いったいどうやったら続けられたのだろう?
だから、自分の研究人生は本当は2013年3月で終わっていたのかも知れないと思った。
そうしたら泣けた。
なんだよ、と思った。
何なんだよ、と思った。
顔が変わったのはきっとあの頃からだろう。


あの時死んでしまえば良かったと思った。
自分が今も本当にやりたいのは生殖の研究だけなんだと思った。
でもそれを続ける場所がない。