空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

ミトが虹の橋を渡りました

2022年4月18日21時

ミトが息を引き取りました。
詳細は不明ですが、おそらく腎不全による尿毒症かと思います。

先週水曜日の時点ではとても元気で順調に回復しているように見えました。
食欲もあって、何より体重が増えているのが背骨を触った感じで如実に分かり、高いところへのジャンプもするようになり、私はすごく喜んでいました。
このブログにも、経過を記録しないとと思っていたところでした。

それが木曜日の早朝に一ヶ月ぶりに膀胱炎になり、抗生物質を飲ませたところまでは良かったのですが翌金曜日になっても食欲が戻らず、強制給餌しても嘔吐。
GW直前にする予定だった定期の血液検査を前倒しにして病院に行き、血液を調べてもらったのですが数値はすごく悪いというわけではない。
むしろ、点滴の効果が出ているのかかなり改善していましたし、やはり体重もしっかり増えていたのです。
そこで吐き気止めだけ注射してもらって帰宅し、強制給餌と点滴を続けましたが回復せず、むしろ悪化し、酸素室も再開したのですがほとんど効果は無く、状態が悪すぎて病院に連れて行くことすら難しくなってしまい、あっという間でした。


状況を分析すれば、

  • 食欲が増え代謝が上がった分、腎臓で再吸収しなければならないタンパクが一気に増加して負荷が大きくなる。
  • 甲状腺ホルモンの作用をブロックする薬を服用しているため血圧が低下(高血圧から普通にと言う意味)しているので、腎臓への血流は甲状腺機能亢進時よりは減っている。
  • 腎臓が負荷増大に耐えきれず、血液中に老廃物が増えた。

という可能性が一番大きいのかなとは思います。
でも血液検査のデータからは、そこまで末期的な感じではなかった。
だから私も主治医も皮下点滴のままで良いと判断したのです。これがもっと悪ければ入院して静脈点滴を行い、より積極的に老廃物を身体の外に出すという選択をしたと思います。


今でも
一体どうしたんだろう?
という気持ちです。


ミトは月曜日のお昼頃からは意識混濁状態で、最期の最期は私の腕の中で旅立ちました。
最期まで苦しそうで、見ている方は本当に可哀想でした。
ミト自身は朦朧としていて何も感じていませんようにと祈るばかりでした。


火曜日に火葬したのですが、お骨になるのを待っている間、ミトはやっぱりみぃこの生まれ変わりだったのかなふと思いました。
というのも、みぃこが亡くなったのも今頃だったからです。

みぃこはたった1年半しか生きられなかった猫で、ベランダから落ちてあっという間に亡くなったこともあり、さぞ心残りだったことでしょう。
ミトが我が家に来たのはみぃこが亡くなってから2年後でしたが、家の前で私の帰りを待っていたこと、ドアを開けたら私より先に家に入り勝手知ったるように歩き回り、帰るそぶりも見せなかったこと、なによりそのたたずまいから「あんたもしかしてみぃこちゃん?」と思ったものでした。
もしみぃこの生まれ変わりなら、プラス16年生きてそれなりに満足したのかも知れません。

満足したかも、というのはこちらの気持ちを落ち着けたいのでそう捉えているだけで何の根拠もありませんが、ミトに甲状腺機能亢進症の診断がついてからの5ヶ月はとても濃密な時間を過ごさせてもらいました。
私はもちろんやりきったとは全く思えないし、まだまだ生きて欲しかったです。でも、病気の診断がつく前からと合わせると、最期の1年半くらいはミトについて考える時間はぐっと増え、行動もしたし、それは良かったと思います。



思えば、病気続きの猫で、通院や投薬など嫌なことがたくさんあったろうと思いますが、一方でこの2年は偏食がひどくキャットフードだけではとても栄養が取れないので、常に魚や肉を食べていてごちそう三昧でした。
加えて同じ食材だと飽きて食べなくなるため、私も毎日「今日は何を食べさせよう、何を食べてくれるだろうか」と考え続ける日々でした。

鶏・豚・牛・羊・鴨・鮭・マグロ・サバ 脂がのったものが好きで、鱈とかささみは食べてくれませんでしたね。
甲状腺の機能が亢進していたので、身体を作る材料が不足してしまい肉や脂を欲していたのでしょうし、この食生活が腎臓に負担をかける一因であったことは否めません。
調理がある関係上ミトの食卓は他のネコ達と一緒の食事場所とキッチンの二カ所。
キャットフードは私がいないときや夜中にそれなりの量を食べていたのですが、私が帰宅するとキッチンで「早く肉か魚をだして!」と大きな声で鳴いていました。
食事中はいつも「おかあさん、おいしいね!おいしいね!!」と喜んでいたようでした(そりゃあ美味しいでしょう)。


ミトの食生活については賛否両論あると思いますが、元々小さくて消化管障害から嘔吐が頻繁で栄養を取りにくい体質からの甲状腺機能亢進症での削痩で、私も悩みながらも「如何に栄養を摂取させるか」が一番重要と考えてこのようになってしまいました。
我が家はおやつ類は一切与えない方針ですし、決して甘やかしではないのですが、難しいですね。
キャットフードだけで食事させられたら良かったのかも知れませんが、ここに至るまで、ミトに対しては何十種類ものフードも試したのですが、吐かずに安定して食べてくれるものは見つけられなかったのです。


まぁ健康を管理する方としてはとても難しいコだったと思いますが、ミトにとって特に最期の2年間は美味しいものがたくさん食べられて嬉しいこともあったのかなと思います。


写真はミトらしさがよく出ていて好きな一枚です。
小さくて控えめなようで存在感があるネコでした。

自身のイラストと共に


たまに夜中に目を覚ますと、暗闇の中でミトがぱっちりした目で私のことをじっと見つめていることがよくあって、私の寝顔を眺めながら何を思っていたのかなと。
いつか夢の中で教えて欲しいなと思います。