空飛びラボ日記 Ver.2

研究する人生

オススメ漫画二つ

今日は最近一押しのコミックスをご紹介

一つ目は山田胡瓜作『AIの遺電子』
ja.wikipedia.org

読んだのは去年か一昨年。
命について考えさせられるところが気に入ったのと、未来で生きていく世代に「こそ」読んで欲しいと思ったので、去年のクリスマスに友人の子供達に全巻セットでプレゼントしました(気に入ってくれたようです)。
舞台は人間・ヒューマノイド(ロボットでは無い)・ロボットが入り交じって暮らしている未来。
命の概念も現代とは異なっています。
主人公はヒューマノイド専門の医師 須藤。人間ですが秘密があります。

この世界では、ロボットは用途が限定されて使役に、人間とヒューマノイドはほぼ同一の権利を持ち、交わって暮らしています。
人間とヒューマノイドカップルというものもあり、子供は作れないから望む場合は養子を迎えたりします。
ヒューマノイド同士のカップルが人間の養子を迎えることもあります。
ヒューマノイド的出産(出生)なども描かれており、とても興味深いです。

人間は脳も肉体も老化していくのに対し、ヒューマノイドは脳(電脳)が劣化しない限りはボディーを取り替えたり出来る。
人間の寿命も格段に延びているとは言え、生命としての根幹に違いがあって、それが関係性に影響を与えたりします。
こんな未来が来るんだろうなと感じさせる楽しさと、命って何だろう、生きるって何だろうと新しい視点で考えさせられる優れた作品だと思います。

本編の『AIの遺電子』と主人公須藤とその母親を軸に進む外伝的な『Red Queen』、須藤の若かりし日々を描いた『Blue Age』があり、本編とRed Queenは完結していてBlue Ageはまだ連載中かと思います。

本編を読んでred Queenを読むと、なかなかに重く哲学的なテーマが見えてきて考え込んでしまいますが、Blue Ageは青春ものとして楽しい気持ちで読めるのではないでしょうか。




もう一つはリアルタイムで楽しんでいる作品です。
灰原薬作 『応天の門
ja.wikipedia.org

こちらは打って変わって過去、平安時代が舞台です。
若き菅原道真が主人公で、モテモテ公達の在原業平とタッグを組んで(道真的には嫌々)平安時代の怪異や難問に取り組むお話です。
歴史は苦手ですが、平安時代は比較的好きな時代でもあり興味を持ちました。
サスペンス調ではありながら当時の政や貴族文化を真面目に描いている側面もあり歴史物としても楽しめます。

実は道真公って好きじゃ無かったんですよね。
道真公を奉ってあるところにお参りしても試験が上手くいったためしがないから 笑

でもこの作品を読んで、これが史実として正解かどうかはまた別なのですが、単に地頭が良かったというだけでは無く、知識欲も旺盛だった菅原道真の姿にとても好感を持ちました。
好きこそものの上手なれ、なんでしょうけど、その上で日々努力し続けてこそ才能があると言えるのだなぁとしみじみ。


こちらはまだ連載中で、夏頃新刊が発売されるのかな?
とっても楽しみです。